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2012.11.20 


HOME’S(ホームズ) SEO対策研究|大手賃貸不動産サイトSEO対策比較

 

こんにちは、黒須敏行です。

今回はHOME’Sを中心に不動産情報サイトのSEO対策を研究します。まず始めにHOME’Sの流入数を他の媒体と比較してみましょう。

見てもらえればわかりますが最も流入数が多いのがHOME’Sです。様々な観点からSEO対策を見ても、その対策は非常に洗練されており学ぶべきところが多いサイトです。

そもそも不動産情報はそれを構成する様々な変数が存在するので、ユーザーの検索ニーズが多種多様という前提があります。そのため検索経由のマーケティング施策がどのサイトも大きな事業課題となっています。結果的に不動産業界は他業界と比べてもSEO対策の競争が激しいため、HOME’Sを中心に各社の対策を見ることで他の業界では見られないような効果的な対策を見つけることができます。

タイムマシン経営というアメリカで先立って流行っているビジネスモデルやマーケティング方法を日本で実践するという考え方がありますが、同じようにHOME’Sの施策手法を別業界のウェブサービスの集客対策として転用することで流入数を大きく増やすということも十分可能です。

SEO対策における重要ポイントである

・キーワード
・コーディング
・リンク

という3つの観点からひとつづつ見ていきましょう。

■キーワード

競争に競り勝つための重要な考え方は『差別化』ですがキーワード選びで大事なことも同じです。

重要なポイントは

・反響を獲得でき
・競争が少ない

というキーワードを見つけて、集客対策を成功させることです。

その際に自社の強みがキーワードに紐付くのがベストですが各サイトが手をつけてないキーワードを調べてコンテンツを作るという発想も必要になります。 HOME’Sはこの競争が少なく反響を獲得できるワードを見つけるのが非常に上手です。例えば2006年当時各社がしのぎを削っていたのは「地名×賃貸」というキーワードでした。

当時HOME’Sが実施したのは

「沿線×賃貸」
「家賃×地域」

というニーズはあるが、他社が手を付けていないキーワードをターゲットにして、キーワード毎にページを作ました。そしてコーディングとリンク構造を最適化させ、各ワードで検索した際の表示結果を独占しました。

これは家賃掛け合わせのランキング状況です。HOME’Sが独占しているのがわかります。

もうひとつキーワード選びが上手なサイトを紹介します。それはリブセンス社が運営しているDOOR賃貸です。

DOOR賃貸は2010年という、賃貸探しのサイトでは後発でスタートしたサービスですが急激に流入を伸ばしているサービスです。このスライドは賃貸分野におけるサイトの流入量を比較したスライドです。

後発ながら相当の流入数になっています。成功要因はキーワード選定です。2010年当時HOME’S中心に各社

「地域×賃貸」
「沿線×賃貸」
「家賃×賃貸」

などの2語のかけあわせキーワードの獲得の競争に注力していました。 そういった状況のなかDOOR賃貸は

「地域×敷金礼金なし×賃貸」
「地域×ワンルーム×賃貸」

などのあらゆる条件を3語でかけあわせたキーワードをターゲットにして、ページを用意しました。


HOME’Sなどの大手サイトではこういった条件の物件はサイト内で探すことができましたが、検索エンジンにインデックスさせるための静的ページを用意はしていませんでした。理由としては3語のキーワードは検索ボリュームが非常に少ないためです。こういったキーワードはツールなどで調べても検索数がでてきません。

ただ前述した通り、不動産情報は様々な条件によって検索されます。『塵も積もれば山となる』という考え方でターゲットワード毎にページを用意したDOOR賃貸は後発ながら流入を大きく伸ばしていきました。

またそもそもキーワードを設定せずに、検索ニーズ毎にページを用意させるという方法を採っている面白いサービスがあります。それがchintai360℃です。

このサイトは全ての検索条件毎に、ページを静的URLにして用意している仕様になっています。

この設計思想は非常に効果的で効率が良いですが、ひとつ欠点があります。それは条件によってはコンテンツが生成されないということです。chintai360℃が素晴らしいことは、コンテンツが生成されない条件は、そもそも表示されない仕様になっています。「掲載案件がありません」という状態がこのサイトではありません。現状の検索エンジンの評価基準は、検索ワード毎に最適なコンテンツを持っているかどうかが重要になっているため非常に効果のあるページ生成手法です。

■コーディング

コーディングで大事なことを先にまとめましょう

・html最適化
・情報のユニーク化
・検索エンジンに好まれる情報設計

の3つがポイントになります。 ここではHOME’Sが採用している情報のユニーク化施策についてお話します。

以前ザッポス研究でも話しましたが、掲載型のウェブサービスは自社で扱っている情報を他社のサイトでも扱っていることが往往にしてあります。当然不動産情報サイトも同様で、HOME’Sで扱っている物件をSUUMOやyahoo不動産が扱っているということも珍しくありません。

 

HOME’Sはクライアントとユーザーからのコンテンツによってユニーク化を担保しています。

物件ごとにクライアントの賃貸仲介会社からコメントを記載してもらうことで、他サイトの物件情報とのユニーク性を担保させています。

また賃貸仲介会社に対しての評価をユーザーに行なってもらうことで不動産会社の情報のユニーク性を高めています。

その他の施策としてはnoindexを使った施策があります。HOME’Sは地域毎に別ドメインを設けてコンテンツを運営しています。

ドメインが異なるだけで同じ物件が表示されるんですが、配下のコンテンツはnoindexというタグをいれて検索エンジンのクローラーにインデックスさせないようにしているため同一コンテンツ判定を受けることもありません。


またHOME’Sが先駆けて行なった面白い施策に、HOME’Sアーカイブという過去の自社資産を活用した施策があります。不動産ポータルのような掲載型のウェブサービスは掲載が終了すればコンテンツが無くなってしまうのが普通です。HOME’Sアーカイブは取扱のある掲載が無くなった物件情報をページとして用意してインデックスさせています。掲載は終わっている情報なのでユニーク性は担保されていますし、ここからの流入を呼び込むこともできます。他社も同じようなコンテンツを作っているのがわかりますがHOME’Sが先駆けて始めているためかなりの差になっています。

■リンク

リンク施策で大事なことは

・ページ内からのリンクを集めること
・別ドメインのサイト

からリンクを集めること の2つです。ここではページ内からリンクを集める実践例を紹介しましょう。

前提としてページ内からリンクを集めるうえでやるべきことは

・クリック階層の短縮化
・ページ同士のリンクの最大化

の2つです。 HOME’Sは3語掛けあわせの条件ワードのSEO対策を成功させるために、このような形で各ページへのクリック階層を短くさせています。

 

この方法は一歩間違えればクローキングにあたります。クローキングとは検索エンジンに対して見せる情報とユーザーに見せる情報をSEO対策を目的に変える手法のことです。判定はロボットで行うことはできないので人の目が介入して行われますがこのくらいであれば問題無いでしょう。またHOME’Sはこういったアグレッシブで見方によってはグレーな施策を実施できる社内体制が強みなのではないかと考えています。万が一この施策が駄目だったしてもまた別の施策でリカバリーできるでしょう。こういった集客施策はアイデアも大事ですがそもそも実行できる体制に価値があります

またリブセンス社が運営するDOOR賃貸はクリック階層の短縮化を非常に洗練された方法で達成しています。

ページ送りの方法を見てもらいたいんですが、末端ページまでのリンクがポップアップで表示されるようになっています。

 

こういった施策をやらない場合は末端ページまで何百回クリックする必要がありますが、このリンクがあることで効率的にクリック回数を短縮することができます。ページ送りが必要な大規模な情報サイトにオススメしたい施策です。

次にページ同士のリンクの最大化ですがこちらはHOME’SやSUUMOが上手に行なっています。下のスライドを見て下さい。

 

このリンクは各駅に対してのリンクです。SEO対策の効果はもちろんですし、ユーザビリティ体験の向上担保しています。ページ同士のリンクの最大化は数をたくさん増やせばいいという身も蓋もない結論になりがちですが、こういった形で使いやすさも担保させていくほうが利用率はあがるでしょう。

■サブドメイン、同一ドメイン問題

HOME’SのSEO対策を語るうえで避けて通れないのが、同一ドメイン・サブドメイン対策の問題です。これまでHOME’Sは主要コンテンツ毎にサブドメインを作りサイトを用意していましたが、2012年10月末にドメインを統一させました。(一部サブドメインも残っています)IR情報によるとSEO対策を強化させるためということですが、この方法が今後どういった成果を出すのかというのは検証が必要になってくるでしょう。

これは以前と現在のランキングを競合であるSUUMOとで比較したものです。

現状結果が出ているように見えますが、ドメイン統合施策が集客アップにどの程度貢献しているかを判断するのはこの情報だけでは判断ができません。この問題に対してはまた別の機会に書こうと考えています。

■まとめ

HOME’Sの対策をまとめましょう。覚えておくべきポイントは

・競合の少ないSEO対策を成功できる見込みのあるワードを抑える
・投稿と過去の資産を活用しコンテンツユニーク化を担保
・クリック階層の短縮化と内部リンクの最大化

という3つです。

不動産業界・ポータルサイトだけではなく、他の業界やサービスサイトにも応用ができる考え方なので紹介した施策のなかで実践できるものから実行して欲しいと考えています。

次回はHOME’Sのサイト内検索におけるユーザビリティを分析をする予定です。楽しみにお待ちください。

それではまたこの場所でお会いしましょう!

 

※この記事は公開情報をもとに作成しています

 

この記事の著者

黒須敏行

コンサルタント

女性向けポータルサービスのPVを30万から150万へ改善、リサイクル会社の新規事業の年商を新たに2億創出、賃貸オフィス仲介会社の反響数3倍改善などの実績があります。検索流入数とコンバージョン率の改善が得意です。

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