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2012.10.23 

スタートアップSEO研究(2) ごちクルのSEO対策

 

こんにちは、黒須敏行です。

今回の研究対象のサービスはごちクルです。

どんなサービスかを一言で説明するとネットを使って会社や自宅にお弁当を届けてくれるという便利サービスです。

サービスを使うユーザーにとって普通の宅配・ケータリングサービスと異なる点としては有名な店舗のお弁当を頼めることです。またごちクルに出店をするお店にとっては、配送や顧客対応を代行してくれるので低コストでネットから宅配弁当を探しているお客さんを集めることができます。こういったビジネスモデルはいままではなかったため、ごちクルを運営するスターフェスティバルという会社は先日2億円を超える増資を受け注目を浴びる企業のひとつになっています。

近江商人の言葉に売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よしというものがありますが、ごちクルはその三方よしを体現しているビジネスモデルといえます。

サービスを立ち上げた方は岸田祐介さんは元々学生時代にカラオケ店の経営を行い、その後のアパレル卸の会社で副業として始めたネットオークションで商品を売りさばいていました。その後楽天に転職し、EC出品企業に対してより売れるためのノウハウを教える楽天講座というセミナーを販売する立場になりますが、そこでも講座を売りまくったという実績があります。その後楽天がプロ野球の球団経営に参加したタイミングで、楽天球団のチケット事業部のマネージャーとしてチケットを販売していました。
経緯はこちらの記事に詳しく紹介されています。

これまで様々なものを売り続けてきた岸田さんが次のステージに選んだのがお弁当・ケータリングでした。前述した企業側にとって低コストに出品ができるビジネスモデルから多くの有名店舗が参加をしています。

これまでは最良の実践例を紹介してきましたが、今回はごちクルのSEO対策がどの程度できているかを分析するのが目的です。おすすめの読み方としてはまずこのごちクルができているポイント、できていないポイントをチェックしてこの記事を読むことで多くの学びを得ることができると思います。

・キーワード
・コーディング
・リンク

という重要ポイント毎に解説をしていきましょう。サイトを見てからこの記事をみるのがおすすめです!

■キーワード

弁当 ケータリングのサービスで大事なキーワードは以前価格.com特集で紹介したキーワードに似ています。
・弁当、ケータリングといったビッグワード
・「渋谷 弁当」といった地域とかけあわせたミドルワード
・「叙々苑 弁当」などの店舗に紐付くテールワード
の大きく3つです。

これらのキーワードでごちクルがどの程度ランキングにでているのかを調べてみました。

結果としてみるとあまり良いものではありません。どうしてこういった状況になっているのでしょうか。理由はコーディングとリンク構造にあります。

■コーディング

ザッポス特集で話しましたが、検索エンジン対策にとってサイト内のページの情報を個別化することは非常に重要になります。リブセンスは各ページ毎にテキストをしっかりと書いているということも以前話しました

ごちクルは様々な地域からお弁当やケータリングを頼むことができるので、地域毎にページをしっかりと用意しています。ただ地域によって紹介できる店舗がそこまで大きく変わることがないため、結果的に別URLで同一コンテンツというページが大量に生成されてしまっています。

googleの公式ブログをみると、地域毎に特化した有用な情報を用意しないページを誘導ページとみなしガイドライン違反として警告する可能性があるとしています。こういった状況はそもそもビジネスモデルとしてしょうがないと思うのですが、googleはそういったことはお構いがありません。

 

googleウェブマスター向け公式ブログから

ただしこれは簡単に解決することができます。方法は地域毎に地域に関する情報を記載することです。もしくは地域毎のユーザーレビューなどを記載することでも解決できるでしょう。

地域の数は膨大にあるので、まずは検索数がそこそこある主要なエリアにその地域に関する情報を記載することが大事です。またその際にウィキペディアなどからコピーをしても今はあまりおすすめできません。

■リンク

リンク構造で重要なポイントは

・ページランクを受けわたすための内部リンクの最大化
・ クローラビリティ向上のためのクリック階層短縮化

の2点です。

ごちクルは見てもらえればわかりますが、内部リンクの最大化はしっかりと行なっていることがわかります。

ただクリック階層の短縮化は改善の余地があるでしょう。以前紹介した価格.comが運営する映画.comのような50音順索引コンテンツを紹介しました。このようなクローラーが詳細ページにショートカットして遷移できるコンテンツを作ることで大きく改善できるでしょう。

■まとめ

ごちクルの外から見える大きな課題としては

・コンテンツのユニーク化
・クローラビリティ向上のためのリンク構造の改善

の2つになります。

これをなおすだけでごちクルへの検索経由の流入は相当増えるでしょう。
ただし、売上がどの程度増えるかというと正直そこまでインパクトはないかもしれません。 このサイトのファーストビューをみればわかりますが、ごちクルは企業に対しての営業を意識していることがわかります。

全店請求書払いOKという対法人への強み

私は以前学生時代に映像制作会社でほんの少しアルバイトをしていたことがありました。スタッフの方のお弁当を探す際は投函されたチラシを見て電話をかけて注文をしていました。今はどうなってるかわかりませんが、企業への営業であればチラシであったり、テレアポのようなマーケティング施策のほうがはまるのではないでしょうか。

マーケティングで大事なことは仮説を立てて、実行して検証することです。必ずしもウェブに拘る必要もありません。ビジネスの成功をさせるためにオンライン・オフライン含めてどういった施策がいいのかを考えるのが重要です。

次回でスタートアップSEO研究は最終回です。KAUPONというサービスを紹介する予定です。

それではまたこの場所でお会いしましょう!

 

集客改善、コンバージョン率改善などお気軽にお問い合わせください。

お電話でのご相談窓口はこちら 03-5428-3177

この記事の著者

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コンサルタント

女性向けポータルサービスのPVを30万から150万へ改善、リサイクル会社の新規事業の年商を新たに2億創出、賃貸オフィス仲介会社の反響数3倍改善などの実績があります。検索流入数とコンバージョン率の改善が得意です。

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