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2013.04.08 黒須敏行
インデックス数が1億件を超える『Goo-net』のSEO対策を研究 中古車情報ポータル研究プロトコーポレーション特集第2弾
こんにちは、黒須敏行です。
前回はプロトコーポレーションのビジネスモデルについての解説をしました。おさらいをするとプロトコーポレーションの成長を支えたのは
・素早いネット対応
・大手とぶつからない営業戦略
の2点です。
素早いネット化のなかにはSEO対策の強化も当然含まれます。中古車業界も不動産業界と同様に検索ワードの変数が多いため、検索エンジンマーケティングの重要性が高い業界です。
前回の記事でも紹介したようにプロトコーポレーションはインターネット黎明期からSEM、SEOに力を入れてきた企業です。
Goo-netのインデックス数をみてみると1億件を超えています。こういった大規模なサイトは他にもあまり無いでしょう。
というわけで今回はプロトコーポレーションのSEO対策をメインで見ていきます。
この記事のゴールは『中古車業界ポータルにおける最良のSEO対策の実践例を学ぶ』ことです。
流れとしては
・10人中9人が間違っているサイト構造の考え方
・中古車業界のキーワード ・キーワードの探し方
・コーディング
・リンク構造
という形で進めて行きます。それでは参りましょう!
■10人中9人が間違っているサイト構造の考え方
サイト制作時におけるよく見受けられるシーンとしては
トップページ⇒中間ページ⇒詳細ページ
という流れでデザインを考えることがよくあると思います。 ここで問題になるのは、こういった考え方でサイトを作るとどうしてもトップページ中心のサイト構造になることです。
ユーザがトップページに入ってからどういった遷移で下層ページに流れるかのかという発想をもとにサイトを作ってしまうため、現実のユーザの動きと乖離してしまうことがよくあります。
情報を探すユーザの多くは検索であったり、ソーシャルメディアで目にした特定ページをクリックして流入をしてきます。下層ページの基本的なSEO対策を施したサイトであればアナリティクスの流入元の多くは下層ページだったということは決して珍しくないでしょう。
そのため設計段階においてトップページからユーザが入ってくることを想定しているサイトの場合、下層から入ってくるユーザと上手くコミュニケーションがとれていないという問題が発生します。 例えばこのサイトのゴールはトップページでは確認できますが、下層ページでそれらを判断することはできません。
反対にこのサイトはユーザが下層ページから着地しても、強みやサイトの目的を伝える設計になっています。
■中古車業界のキーワード
中古車業界の検索キーワードのニーズは多種多様であり、下層ページに着地させるためのキーワードは何か?という考えが重要になります。
例えばこのあたりのキーワードは下層ページに着地するのが前提です。
・中古車×車種
・中古車×社名
・中古車×地域
ランキング状況を他社と比較してみましょう。
次にもう少し細かいキーワードを見てみましょう。 細かく見ると相場系のキーワードのパフォーマンスは高いですが、金額のコンテンツはそうでもありません。 理由はページが存在しないためです。
どんなにページの作り方やリンクの構造を最適化させても、キーワード流入がなければ意味がありません。そのためキーワードを選定してそのキーワード毎にページを用意するという発想が必要になります。
じげんという会社が中古車情報サイトを運営していますが、彼らは金額に対してのページを用意しています。
後発で始めたサービスなのでキーワードを調査し、そのワード毎にページを用意したのでしょう。そして今この記事を読んでる方は、じゃあどうすれば最適なキーワードを見つけることができるの?ということが気になっていると思います。それを説明します。
■キーワードの発見方法
オススメは
・ツールの情報
・キーワードの切り口
という2つの情報をもとに探すのが良いと考えています。詳しく説明しましょう。
☆ツールの情報
Googleなどの関連キーワードを検出できるツールがあります。
これを使えばどういった掛け合わせのキーワードのニーズがあるかを調査することができます。これらのキーワードにそれぞれタグを付けることで分類をしていきます。ランダムにキーワードをピックアップして少し分類してみましょう。
これらの分類のなかで
・拡張性があり(検索数がある)
・難易度が低く
・コンバージョンがとれ
・作成難易度が低い
というキーワードを探すことを行います。
☆他社のキーワード切り口
また他社が作っているコンテンツはどういったキーワードで集客を行なっているのかという観点から逆引きするという手もあります。
リブセンスは転職会議というサイトを運営していますが、このサイトは
・会社名×評判
・会社名×評価
・会社名×社風
・会社名×クチコミ
・会社名×給与
・会社名×年収
・会社名×面接
・会社名×入社対策
・会社名×売上
・会社名×業績
などのキーワードをターゲットにしています。 同じ業界だけではなく他の業界の切り口は自分達の業界でニーズがあるかどうか?という発想は参考になるでしょう。
この方法が良い点としては、自分達が思ってもみなかった着想を得ることができる可能性がある点です。
もしくは新しいビジネスモデルを考えるヒントにもなります。
タイトルタグやh1タグに記載されているキーワードはだいたいターゲットキーワードであることが多いので、基本はそれらの情報をもとに仮説を立てるという方法がオススメです。
■コーディング
プロトコーポレーションのトヨタのページの基本的な要素を他社のサイトと比較してみましょう。
こういった施策のなかで最もインパクトがあるのがテキストです。特にhタグの配下に設置するテキストが重要になります。
Goo-netはサイトの下部にテキストを設置しています。これは上部にあったほうが良い評価を受けるでしょう。 またこういった画面で重要なことは、ターゲットキーワードを自然な形で多く記載することです。
この施策はグルメポータルの各サイトが参考になり、そのなかでも食べログが最も参考になります。
食べログは自然な形で数多くのターゲットキーワードを記載することができています。
Googleはテキストを読み込んで情報を判断するため、ターゲットキーワードはこういった形で増やしていくのが良いです。
■リンク構造
Goo-netと他社の価格相場コンテンツを比較してみましょう。このコンテンツは相場コンテンツトップページにアンカーテキストを用意しているGoo-netがやり方としては洗練されてますね。理由はクリック階層が短くなるためです。
一方3語、4語掛け合わせのような非常に細かいキーワードの対策として他社は様々なキーワード毎にページを生成する施策を行なっていますが、Goo-netはページが存在しません。
生成されているページを見ると、おそらくユーザが検索したキーワードをもとにページを作っているのでしょう。
そうではないと「らんくる100中古車」といったひらがなのキーワードをもとにしたページは生成されません。
これらのページのクリック階層を短縮させるコンテンツはまだ無いためこのあたりの施策は改善の余地が大きいでしょう。
■まとめ
今回紹介したような
・価格相場
・キーワードページ施策
などは他の業界で既にあったものです。 キーワードの見つけ方や施策方法で悩んでいる方は、まずは他の業界の切り口を研究しそれらが自社の業界に応用できるものなのかどうか?という発想を持つことをオススメしたいです。
そして研究対象としてはこのブログで紹介してきたような大規模なサイトがオススメです。
自社のサイトが大規模でないケースであっても彼らの考え方や方法は参考になる点が非常に多いです。
次回はGoo-netのユーザビリティについてを研究します。 またこの場所でお会いしましょう!
※この記事は公開された情報をもとに作成しています。
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