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2012.12.18 アルコ編集部

参加者のリクルーティングについて【前篇】:はじめてのユーザビリティテスト第4回

こんにちは!アルコの増森友香です。
12月も後半・・。今年も、もうすぐ終わりですね。早い!ユーザビリティテストに関する記事は年内あと1回の更新を予定しています。さて、今回からは実際のテストを行っていく際にどのような準備が必要かについて説明していきたいと思います。

まずは、『テストの参加者』の集め方についてです。この内容は長くなるため、2回に分けてご説明します。今回は『テスト参加者のリクルーティング~前篇~』です。

テスト参加者をリクルーティングすると聞くと、なんだか面倒くさそうだな・・と感じる方もいるのではないでしょうか。しかし、これはユーザビリティテストを行う上で欠かせない準備の1つです。まずは、

・どのような人にテストをやってもらうのか
・何人必要か
・どのように彼らを見つけるのか

についてご紹介したいと思います。

■誰にテストしてもらうの

さて、ユーザーテストの実際に行ってもらう人・・・と考えるとみなさんはどのような方を想像しますか?誰をリクルートするか考えるとき、だいたいの人は同じようなことを言います。

-自分たちがターゲットとしている人・もしくは似た人たち
-実際にサービスサイトを利用したことがある人たち

しかし本当にそうでしょうか。ターゲットとしていない人たちが、サイトを使えるかどうかを気にしなくてもいいのでしょうか?

現在ではターゲットとして設定していない人たちも、実際のユーザーと同じ課題にぶつかる可能性があります。

見込みの顧客というのは、私たちが想定するよりも様々です。例えば、サービスに関するリテラシーの高い人もいれば、サイトのコンテンツや機能について知識が全くない人もいます。そして全く無い知識がなくても、あなたのサイトを利用したいと思っている場合があります。

もし、あなたが車の保険をネットで販売しているとしましょう。そうするとターゲットはおそらく車を持っている人、もしくは車保険についてある程度理解している人々と考えるかもしれません。しかし、見込み顧客は『最近はじめて車を購入した人』も対象になるのではないでしょうか。

■サイトやサービスの利用経験は問題ではない

サイトにある多くの深刻なユーザビリティの課題は、こういったサイト利用経験やサービス経験に影響を受けることはありません。何に関係するかというと、ナビゲーションやページレイアウト、ビジュアルによるのです。

理想はターゲットや実際のユーザーに近い人たちをリクルートするのもいいと思いますが、そこに執着する必要はないと考えます。たしかにターゲットとするユーザーがサイトを利用しているのをテストすることによって学ぶことはあります。

しかし、ターゲットとは関係なく様々な人がサイトを使用している様子をテストすることによっても学ぶことはあるのです。ターゲットとしていない人々は、リアルユーザーのテストでは気づかなかった点を明らかにしてくれます。なぜなら彼らは部外者の視点を持っているからです。裸の王様のようなものですね。

■人数は3人で十分

では、何名リクルーティングするのがいいのでしょうか?長い間、ユーザビリティテストを実施するのは何名が適切なのかという議論は、専門の組織で多く交わされてきました。

わかったことは、同じタスクをより多くのユーザーに課すことは、徐々に気づきが少なくなるということです。

ではテストをする際に何名なら課題の多くを発見することができるのか。5人でテストをすると課題の約85%が発見されるといわれています。

しかし、ここで大事なのは、課題が発見され、サイトを修正することです。私は下記の理由からテストは3人で行うようにしています。

・初回のテストでは、タスクに関する多くの深刻な課題を洗い出すことができる
・3人であれば、同じ日にテストをして報告会を行うことが可能
・数名であれば、参加者のスケジュールやテストの観察者を呼んでテストしやすい
・テスト参加者が増えると気づきが減っていくに加え、テストを進行・観察する側も退屈してくる
・大人数でのテストは多くの課題を暴くことが出来るが、優先順位をつけてどう修正していくかはまた別のマネジメントが必要になる

十分に課題抽出が出来て、テストを行いやすいこと、また課題を整理し修正を行うというところまで考えて設定することをお勧めします。

■簡単な方法:お金で解決する・・・!

もし、テスト実施に向け多少の予算があり、あなたにリクルーティングを行う時間がかけられない場合は、リクルーターに費用を払うことでで解決しましょう。検索エンジンで調べればすぐにそういったサービスを見つけられます。

リクルーターはあなたがどんな人を求めているかを聞きだし、それにマッチしそうな候補者を探します。スケジュール調整や確実にテストに参加してくれるようにリマインドのメール等の管理までしてくれます。

テスト実施において必要なリクルーティングは、アウトソースすることをお勧めします。

■まとめと次回のお知らせ

今回の記事で伝えたいことをまとめました。

・テスト参加者はターゲットや実際のユーザーにこだわる必要ない。
・テスト実施が簡単に出来て、修正作業を行うまでが大事なので、人数は多すぎてもいけない。3人で良い。
・リクルーティングは予算があれば、アウトソースしてしまうことがお手軽でお勧め。

ただし!『はじめてのユーザビリティテスト』では担当者の方が自身で実施するユーザーテストをテーマに記事を書いています。よって次回の後編では、自分たちでリクルーティングする際の方法について説明します。

 

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この記事の著者

アルコはインターネットマーケティングのコンサルティング会社です。このブログではインターネットを活用した企業の経営改善に関するノウハウををお届けします。

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